お仕事紹介
私たちの1日は早朝の搾乳から始まります。牛たちの世話や清掃、飼料作り、季節によっては牧草収穫など、多様な作業があります。効率化された設備のもと、スタッフ同士が協力しながら進めていくため、未経験の方でも安心して学びながら成長できる環境です。
毎日の業務開始時には、全員でミーティングを行います。連絡事項の共有や、牛の状態などその日の診療内容について情報を交換します。このミーティングで情報を共有することで、スムーズに業務を開始し、従業員全員が状況を把握した上で、適切な対応ができるように努めています。さらに、従業員一人ひとりの顔色や体調も必ず確認し合います。体調の異変を早期に察知し、無理のないシフト調整やサポートを行うことで、事故を未然に防ぎ、全員が健康で安全に働ける環境を維持しています。
搾乳(パーラー)では、はじめに“前搾り”を行い乳房に異常がないかを確認します。次に乳頭の汚れをきれいに拭き取り、搾乳機(ミルカー)を装着して一頭につき約5分かけて搾乳します。最後に乳頭を消毒(ディッピング)します。牛の状態に配慮しながら搾り残しや過搾乳(搾りすぎ)にならないよう丁寧に行っています。
ストールでは牛の寝床の清掃を行います。牛のベッドに溜まった糞尿をスコップを使い手作業で丁寧に取り除いていきます。また、通路の清掃には重機(スキッドステアローダー)を活用し、効率よく衛生管理を行っていきます。これらの作業を通じて、牛たちがストレスなく過ごせる清潔な環境を保つように努めています。
哺乳業務は、生まれた子牛が元気に育つための大切な仕事です。約50頭分のミルクを機械で作成し哺乳ボトルで与えます。約1.5ヶ月後の離乳期まで下痢をしていないかなど子牛の体調を見守りながら成長をサポートします。
健康な牛を育て、安定した乳量を維持するためには、飼料(エサ)の質が極めて重要です。牧草などの粗飼料、トウモロコシなどの濃厚飼料、さらにミネラルやビタミンを、牛のライフステージや体調に合わせて緻密に計算し、最適なバランスで混合して給餌します。
私たちは、ただ乳量を増やすだけでなく、牛が病気なく、ストレスなく健康に長く生きる「長命連産」を理想としています。病気のリスクを最小限に抑え、飼料のロスを削減。牛にも人にも無理のない形で、長く、質の高い牛乳を生み出し続けてもらうことを目指しています。
獣医当番では獣医や受精師の作業補助を行います。獣医は足を痛めた牛や体調の優れない牛を診察し、注射や点滴の処置を行います。受精師は発情のタイミングを見極め、種付けを行います。命と向き合う現場で、牛に元気に過ごしてもらうために欠かせない業務です。
搾乳準備では、使用するタオルを消毒・脱水させて清潔に整え、その後の搾乳作業がスムーズに進むよう備えます。また牛がしっかりと餌を食べられるように、時間に合わせて餌を押し寄せる作業も行います。
3つある子牛用牛舎の清掃を、それぞれ週に2回ほど行います。まず、フォークで古くなった寝藁をかき出し、ダンプカーで回収します。その後、新しい寝藁を敷き、子牛たちが快適に過ごせる清潔な環境を整えます。
牛の飼料となる牧草とデントコーンの栽培のため、春から秋にかけて、土づくりから収穫まで圃場作業を行います。例えば、畑の土壌を豊かにするための堆肥まき、そしてデントコーンの種まき。また、大切な作物を野生動物から守るため、電気柵(電牧)を張り、その周辺の草刈りや除草剤散布で管理します。収穫した牧草やデントコーンはバンカサイローで保管し発酵させ、牛の飼料に使用します。自社の畑で飼料を育て管理することが、1年を通して安定した飼料を確保するための基盤となっています。
午前中の当番業務が完了すると、午後の搾乳開始までが自由な昼休みとなります。当牧場では、当番業務によっては最大8時間もの休憩時間を確保できる日もあります。酪農という仕事の特性を活かしたリフレッシュタイムを、社員は思い思いに活用しています。家でゆっくり昼寝をして休息したり、生活に必要な買い物に時間を費やす。地元の人たちと一緒に山へ出かけ、行者ニンニクや松茸といった滝上町ならではの山の幸を採りに行くなど、地域のアクティビティを心ゆくまで楽しむ…「働く」だけでなく、「町での暮らし」を充実させ、午後の仕事に向けてしっかりリフレッシュできる環境です。
午後の勤務は15:30からのスタートです。朝と同様、ミーティングで情報共有します。その後は各自、パーラー・ストール・哺乳・TMRに分かれて、午前同様に作業します。